ここでは、日本語文章校正に役立つであろう「音声読み上げソフト」を実際にテストして、使いやすいものを選んでみます。
ソフト選択のポイントは、無料であること、使える音声合成エンジンは聞きやすく、読み間違えの少ないものであること、登録や利用を迷うような規制のないものにしています。
あくまでも、テスト時点についての状況ですので、ご利用の場合は、今一度直接ご確認ください。
候補に選んだのは5つ
この5つ以外にも、フリーで使えるものはありますが、実際にインストールや設定が大変だったり、フリーと言いながら試用版?だったり、はたまた、登録や利用について小難しい規制がありますので、わかりやすく簡単にできるこの5つにしました。
それぞれの説明は、ホームページなどに記載された内容を引用しておりますので、比較につきましては、次項(下部)をご覧ください。
Balabolkaはテキストファイルの音読をするプログラムです。
人の音声を再生するために、コンピューターに設定されているどのスピーチシンセサイザーでも使うことができます。
Balabolkaは、クリップボードのコンテンツを音読したり、AZW、AZW3、CHM、DjVu、DOC、EPUB、FB2、HTML、LIT、MOBI、ODT、PDB、PDF、PRC、RTF、TCR、WPDのファイル形式にあるテキストを表示したり、字体や色の設定を変えたり、グローバルショートカットキーを使って音読のプロセスを管理したり、キーボードで入力したテキストの発音や正書法の確認をしたり、テキストファイルをサイズの小さいものにして分けたり、同形異義語を探したりできます。
入力した文章の読み上げ、入力した日本語の文章を音声合成で読み上げます。
ドラッグ&ドロップしたTEXTファイルを読み上げます。
クリップボードの読み上げ、クリップボードを監視して、コピーされた文章を読み上げます。
WebブラウザやTextエディタなどでコピー操作(CTRL+C等)を行うと、クリップボードにコピーされた文章を棒読みちゃんが読み上げます。
漢字を含む文章を音声合成で読み上げ、録音することができます。
引数指定した文章も読み上げるので、他のアプリケーションから起動して使用することもできます。
漢字や英語を含む文章を様々な声で読み上げるフリーウェアです。
AquesTalk,AquesTalk2,SAPI(唄詠・Open JTalk含む),Microsoft Speech Platformに対応しています。
英語しか話せない「Microsoft Sam」達に無理やり日本語を喋らせる空耳機能を搭載しています。
日本語の文書を音声読み上げ(音声合成)することができます。
音声合成エンジン:OpenJTalk(http://open-jtalk.sourceforge.net/)に対応!(男性、女性)
音声合成エンジン:Windows 8のMicrosoft Haruka Desktop(SAPI5)に対応!
読み上げた音声をWAV形式とMP3形式で保存可能
シンプルでわかりやすいユーザーインターフェスでパソコンに不慣れな方でも楽々操作
現在どこを読み上げているかがわかりやすい、読み上げ箇所強調表示機能
読み仮名辞書機能で音声合成エンジンが対応できない言葉を登録しておき、読み上げ時に指定の言葉に変換することが可能
読み飛ばし辞書機能で、記号など読み上げる必要がない文字を予め登録しておくことが可能
テキストファイル(.txt)のドラッグ&ドロップやコマンドプロンプトから起動に対応!
テキストをWAVE/MP3に変換 字幕をつけてMP3/AVI出力 対訳文やIE読み上げ 話速変換機能 SAPI4.0 SAPI5対応
1.テキストやHTMLをドラッグ&ドロップして読み込んだファイルをWAVファイルに書き出すことができます。
2.クリップボードに貼り付けた文字を読み上げます。
3.自動読み替え。対訳文などを読むことができます。
4.辞書や正規表現を使った置換機能。
5.bass.dll などを使用した話速変換機能。
6.字幕を付けての MP3/AVI 出力。
7.IEコンポーネントを使ったソフトの読み上げ機能。
どのソフトも無料で使えて、読み間違えが少ないと思われる「Microsoft Haruka Desktop」が利用できるので、問題がないでしょう。
あなたが利用する場合、「Microsoft Haruka Desktop」がパソコンに入ってなければ、違う音声合成エンジンがチョイスされていると思われますので、ご注意ください。
選ぶポイントを整理
校正などの利用に最低限耐えうる音声合成エンジン「Microsoft Haruka Desktop」が利用できますので、問題はソフト自体の使い勝手になるでしょう。
- ポイント1:単にコピーペーストして、読み上げるのか、テキストファイルを読み込んで利用するのか、それとも、テキスト以外のフォーマットを利用したいのかなどがポイントになります。
- ポイント2:音声読み上げソフトだけの利用なのか、テキストエディタやそれ以外の機能を利用したいのかが選択のポイントになります。
- ポイント3:音声読み上げソフトを使い込んでいく場合は、辞書への単語の登録をして、読み間違えがなくなるようにしていきますが、その登録が簡単にできるかがポイントです。
それぞれのポイントでの評価(人によって異なります)
ポイント1:利用方法や読み込みファイルのフォーマット
どのソフトも基本的にテキストファイルは読めますが、Balabolkaは色々なフォーマットを読み込めますので、文書校正に利用するのでしたら、それなりに便利です。
これ以外は、コピーペーストすれば、問題はありません。
しかし、BalabolkaはPDFファイルも読み込めますので、すごく便利です。
ポイント2:読み上げ以外の機能
単純に読み上げのみと考えるべきは、SofTalk
棒読みちゃんはエディタとして考えることはできませんが、2ちゃんねる専用ブラウザの読み上げ、Twitterの読み上げ、ニコニコ実況・ニコニコ生放送の読み上げなど他にはない機能があります。
簡易テキストエディタとして利用でき、他にない機能として読み上げている画面の様子をAVIファイルで書き出せるのは、Text To Wav ★
テキストエディタとして利用できるものは、テキストーク、Balabolka
ポイント3:辞書への単語登録のしやすさ
Balabolka以外は、登録に迷うことはほとんどないと思われます。
Balabolkaは辞書自体を追加するなどして、自分で作って辞書の登録からする形ですので、音声読み上げ自体に慣れていないと、良く分からないかもしれません。
しかし、Balabolkaはエディタでいっぺんに記載して、多量に単語の登録が可能ですので、便利ではあります。
その他の気になる点
- テキストトークはMicrosoft Haruka Desktopを利用して読み上げると、雑音がわずかに入ってました。(テストしたパソコンよるものかもしれません)
- Balabolkaで、Microsoft Speech Platformを利用して読み上げると、なぜかヘッドフォンで聞いているのに、スピーカーから音が出ました。(テストしたパソコンよるものかもしれません)しかし、Microsoft Speech Platformは、読み間違えがすごく多いので、通常は使わないでしょう。
それぞれのソフトに対して想定できる利用者像
Balabolka
フォーマットもいろいろ読み込め、辞書も単語を一気に登録できるなど、パソコンに多少慣れている人向きと思われます。
関連記事:無料・音声読み上げソフト…文章校正に『Balabolka』をチューンアップ!
棒読みちゃん
今回は、文章校正に利用できるというポイントで、リストアップしていますが、このソフトは色々な情報を、読み上げてくれるというのがポイントです。
SofTalk
読み上げだけでいいという方がベストです。
テキストーク
テキストエディタを特に使っていないという方は、エディタを兼ねて読み上げソフトとして、使ってみても良いかもしれません。
Text To Wav ★
Balabolkaを少し簡単にした感じで、とりあえずエディタとしてもつかえますし、辞書も複数利用できます。
まとめ
ソフト選択のポイント
- 無料であること
- 使える音声合成エンジンは聞きやすく、読み間違えの少ないものであること
- 登録や利用を迷うような規制のないもの
上記を踏まえ、5つを候補にチョイスしました。
どのソフトも読み間違えが少ないと思われる「Microsoft Haruka Desktop」が利用できるので、問題がないでしょう。
「Microsoft Haruka Desktop」がパソコンに入ってなければ、違う音声合成エンジンがチョイスされていると思われますので、ご注意ください。
結論だけを簡単に書かせてもらいますと
- 読み上げだけでいい方は、SofTalk
- 色々なフォーマットを読み込んで読み上げたい方は、Balabolka
- 色々な情報を読み上げたい方は棒読みちゃん
- それなりに機能があるのは、Text To Wav ★
- 読み上げメインで、エディタとしても利用できるテキストーク
ちなみに、録音機能はすべてのソフトが可能です。
それでは、色々と情報を読み上げてみてください。
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