コパトーンの匂いを嗅ぐと、サーフィンをやっていて海に来ている時を思い出して、楽しい気分になります。
しかし、旅館やホテルで部屋の匂いというのでしょうか、特有の匂いを嗅ぐと、あのホテルも臭かったと思い出したりします。
いい思い出や悪い思い出、その両極端な記憶に繋がっているような嗅覚の記憶。
嗅覚って感情に直結?
視覚や聴覚は、人の最も発達している感覚だと思いますし、視覚により過去の記憶が蘇ったりもします。
しかし、意外にも感情を伴った過去の記憶は、嗅覚から呼び戻されるような気がしませんか?
嗅覚のシステム的なものは難しいような気がしますが、Wikipediaより引用させてもらいます。
空気中の化学物質は鼻腔の天蓋、鼻中隔と上鼻甲介の間にある粘膜(嗅上皮)の嗅細胞によって感知される。この嗅細胞の細胞膜上には嗅覚受容体であるGタンパク共役受容体 (GPCR) が存在し、これに分子が結合して感知される。受容体を活性化する分子が結合すると、嗅細胞のイオンチャネルが開き、脱分極して電気信号が発生する。この電気信号は嗅神経を伝わり、まず一次中枢である嗅球へと伝わる。さらにここから前梨状皮質、扁桃体、視床下部、大脳皮質嗅覚野(眼窩前頭皮質)などに伝わり、色々な情報処理をされて臭いとして認識される。
ヒトの嗅覚系
1. 嗅球
2. 僧帽細胞
3. 骨(篩骨の篩板)
4. 鼻粘膜上皮
5. 嗅糸球
6. 嗅覚受容細胞
図で言うところの「1」の付近にある扁桃体は、記憶の形成と情動の発現に影響をあたえますので、匂い+感情+記憶という形で繋がるのだと思われます。
時をかける少女って
ふと思ったのですが、「時をかける少女」って小説がありました。
筒井康隆氏による1967年の作品なのですが、だれでも知っていると思います。
主人公の少女が、ラベンダーの香りを嗅いでタイムリープするようになるという感じだったと思います(ニュアンスが違うかも……)。
はじめて映画かなにかで見た時に、なんでラベンダーなのかと、ラベンダーに特別な何かがあるのかと思ったものです。
しかし、今はラベンダーの香りの記憶により、その時間軸へのタイムリープと考えると、なるほどと思ってしまいました。
1967年の小説なので、筒井康隆氏が匂いによる感情を伴った記憶について、知っていたとは思えないのですが、感覚として知っていたのだと思います。
やっと自分自信で納得できましたが、感覚的に当然そうだと思っていたという方も多いかもしれませんね。
匂いに鈍感だけど……
よくタイムリープ物の映画で、写真は利用されていましたが、これに香りをプラスすれば、感情を伴って今まで以上に過去に戻れるのではないでしょうか?
匂いに鈍感でもつかえる手法なので、予め”映像”と”香り”を設定しておくことで「時をかける」モドキの気分を味わえるかもしれません。
まとめ
嗅覚って感情と記憶に繋がってる
匂い+感情+記憶という形で繋がるので、香りから感情を伴った記憶が呼び起こされます。
時をかける少女もそうだった?
ラベンダーの香りを嗅いで、記憶からその時間軸へ移動?
筒井康隆氏が匂いによる感情を伴った記憶について、感覚として知っていたのだと思います(想像ですが……)。
香りを上手くつかって
”映像”と”香り”を使えば、いつでも良い思い出にひたれるかもしれませんね。
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