「大」の読み方ルールについて、ネット上の調査で「大瓶」の読み方というのがありました。
どう読んだって「おおびん」だろって思ったのですが、以前から腑に落ちなかった「大地震」の読み方と合わせて調べてみました。
まずは「大瓶」の読み方について
東西で読み方に違いがあるとのことですが、あなたはなんてよみますか?との調査を行っています。
結果から見れば、「おおびん」が圧倒的に多いという途中経過になっています。
では「大地震」は「おおじしん」でしょうか?
TVのニュースで読み上げられる時は、「おおじしん」と言っていると思いますが、それならば「巨大地震」はどう読むのでしょうか?
大地震 → おおじしん
巨大地震 → きょだいじしん
変ですよね?
読み方をネットで調べてみると
TVでは、「おおじしん」と読んでいるとの記載がありました。
また、地震学的には地震の規模による「極微小、微小、小、中、大」などの規模の違いが発生するので、「大地震」は「だいじしん」と読まれるようです。
そもそもの読み方のルールをみてみる
以下内容は、漢字圏学習者に対しての中級漢字指導で、「大」の読み分けをルール化しているものです。
また、漢字圏というのは、日本を含む漢字語の普及した地域を指します。
- ルール1:「大」+訓読み→おお
e.g.大声、大金持、大仕事、大型/車、大手/企業 - ルー2:「大」+漢字1字→タイが多い
e.g.大量、大勝、大使/館(例外:大学、大事など) - ルール3:「大」+2字漢語→ダイが多い
e.g.大+事故、大+成功、大+多数、大+家族/制 - ルール4:漢字1字+「大」→ダイ
e.g.遠大、最大、増大、重大
なお、上記の引用内にある「e.g.」とは、「exempli gratia(ラテン語)」の略で「e.g.」、いわゆる「for example」の意味で「例えば」ということです。
言語なので数学とは違う
やはり、明快なルールにはなっておらず「大地震」は、「大」+「音読み」なので、本来は「だいじしん」が正しいような気がします。
「大」+2字漢語→ダイが多い
そう「ダイが多い」とのことです。
TVなどの「おおじしん」読みの影響もあると思います。
数学のように、はっきりしたルール化ができない言語ですので、仕方がないのでしょう。
話はもどって「大瓶」
そもそも「瓶」は音読み、漢字1字なので上記のルールで考えると「たいびん」になってしまいます。
でも「タイが多い」とのことですので、例外として「ダイ」と読み「だいびん」が正しいのかなという気がします。
しかし、世間では「おおびん」が多い状況で、何が正しいのかよくわかりませんが、なんでも例外はあります。
まあ、数学とは違うので、使う人が多い方が正しそうな雰囲気を出しており、そのような漢字は「大瓶」「大地震」のように両方読むとなっているようです。
まとめ
「大○○」の読み方ルールについて
「大地震」の読み方をネットで調べてみると
- TVでは「おおじしん」
- 地震学的には「大地震」は「だいじしん」
読み方のルールをみてみる
- 「大」+訓読み→おお
- 「大」+漢字1字→タイが多い
- 「大」+2字漢語→ダイが多い
- 漢字1字+「大」→ダイ
漢字圏学習者への中級漢字指導の問題 より抜粋
ルールと違う読み方でも使う人が多い場合は、両方読むとなっているようです。
もし、現状は間違えでも使う人が多くなれば、ある時には両方正しいとなるかもしれません。
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