はじめて「モンティ・ホール問題」を目にしたのが2003年になりますので、かれこれ15年かかって、やっと疑問が解決しました。
もちろん、15年間ずっと考えているほどひまではありませんので、4〜5年の周期で少し考えては納得できない…ということを繰り返していました。
実は、解決したのも今さっきで、「モンティ・ホール問題は納得できない」というタイトルで記事を書こうとしていました。
しかし、とあることを思いついたら、あっさり解決してしまいました。
きっと、これなら今まで納得できなかった方も、「わかった」となると思います。
「モンティ・ホール問題」をおさらいしよう
プレーヤーの前に閉まった3つのドアがあって、1つのドアの後ろには景品の新車が、2つのドアの後ろには、はずれを意味するヤギがいる。
プレーヤーは新車のドアを当てると新車がもらえる。
プレーヤーが1つのドアを選択した後、司会のモンティが残りのドアのうちヤギがいるドアを開けてヤギを見せる。
ここでプレーヤーは、最初に選んだドアを、残っている開けられていないドアに変更してもよいと言われる。
プレーヤーはドアを変更すべきだろうか?
ゲームのルール
- 3つのドア (A, B, C) に(景品、ヤギ、ヤギ)がランダムに入っている。
- プレーヤーはドアを1つ選ぶ。
- モンティは残りのドアのうち1つを必ず開ける。
- モンティの開けるドアは、必ずヤギの入っているドアである。
- モンティはプレーヤーにドアを選びなおしてよいと必ず言う。
モンティ・ホールが司会者を務めるアメリカのゲームショー番組で行われたゲームに関する論争。
ショーの中の一幕なので、そのあたりの心理的な影響も微妙に絡んでおり、問題が複雑になってしまっているようです。
ちなみに、答えとしては、選んだドアを変更したほうが、変更しない方よりも2倍程度景品をゲットしているというプログラムによるシミュレーション結果が出ています。
どうしても理解できない人の考え方
まるで、他人事のようにかいていますが、過去の自分自信の考え方ですので、披露します。
3つあるどのドアも、当然景品が入っている確率は、すべて同じで1/3。
プレイヤーが1つ選んだ後で、モンティがひとつハズレドアを開いた場合、残りの2つのドアに景品が入っている確率は、その段階で同じ1/2になる。
だから、選び直そうが、そのままにしても、それぞれのドアに景品が入っている確率は1/2である。
設定に振り回されるからこじれる
この問題を、「各ドアの景品が入っている確率」としてしまうと間違えのもとになります。
また、ショーであるため余計な演出があり、答えを導くのを邪魔しています。
ドアを100枚にして考えることで、見えてくる?
100枚のドアを使う方法で極端な表現にすることで、わかりやすくしているのですが、「各ドアの景品が入っている確率」と考えれば、同じになってしまいます。
超シンプルにしたら解決
問題の定義があいまいなので、整理します。
ここでは、選んだ「ドアの中に景品が入っている確率」として考えてしまう人と、「プレイヤーが景品をゲット出来る確率」と考える人がいるでしょう。
この違いが答えを変えてしまっています。
ここでは、「プレーヤーはドアを変更すべきだろうか?」と聞いていますので「プレイヤーが景品をゲット出来る確率」と考える必要があります。
ちなみに、理解出来ない人は、「ドアの中に景品が入っている確率」と考えていると思います。
全てをそぎ落として考えたら、あっさり解決。
3つのドアから1つのドアをプレイヤーが選びます。
このドアを第一グループ(赤枠)とします(1つのドアで1グループ=景品がある確率は1/3)。
残りの2つのドアを第2グループ(黄枠)とします(2つのドアで1グループ=景品がある確率は2/3)。
ここで、モンティが第2グループの1つのハズレドアを開きますが、実は開けなくても同じです(ルール上、第2グループのハズレを選ぶので)。
ドアを開けることによって、グループではなくドア単体に見えてしまいます。
つまり、ドアを選びなおすのではなく、第1グループと第2グループを選び直してもいいと言っているのです(100枚のドアなら、第2グループは99枚のドアになります)。
こう考えてみよう
プレイヤーが最初に選んだ1つのドアの第1グループと、2つのドアの第2グループのどちらを選べば、景品をゲットできる確率が上がるかということです。
ハズレドアを開くのは、演出ですので、開こうが開くまいが、ドアを選び直すということは、2枚のドアの第2グループを選択出来るということになります。
だから、約2倍の確率で景品をゲットできるというプログラムによるシミュレーション結果と同じになるということです。
まとめ
モンティ・ホール問題は、アメリカのゲームショー番組で行われたゲームに関する論争。
この問題をわかりにくくしているのは、ショーの要素です。
- 「ドアの中に景品が入っている確率」
- 「プレイヤーが景品をゲット出来る確率」
この違いが答えを変えてしまっています。
問題では「プレイヤーはドアを変更すべきだろうか?」と聞いています。
よって「プレイヤーが景品をゲット出来る確率」と考える必要があります。
モンティはハズレドアを開けますが、開ける必要はありません(考える上で開けないで考えます)。
ドアを開けるので、迷うのです。
最初に選んだ1つのドアのグループか、残りの2つのドアのあるグループに変更するかということと同義です。
2枚のドアのグループを選び直せば、景品の確率は2倍になります。
コメント
モンティホール問題は自分でも何度も他人に説明してきたけれども、
この説明だとわからない人には伝わらないだろうな…というのが読んでみた感想
モンティホール問題の答えが納得できないのは「ドアの中に景品が入っている確率」と
「プレイヤーが景品をゲット出来る確率」を取り違えるからではなく、ドアを選択し直した方が「プレイヤーが景品をゲット出来る確率」が高くなるのが実感できないからです。プレイヤー(あなた)が1回チャレンジする場合、当たりのドアが、最初に選んだドアかモンティが開かなかったドアかは不明で、変更したらよいかどうかは分かりません。
「選択しなおす」と答える間もなく ハズレを目の当たりにし・・
視覚で<もう選択しなおしてる>と思う・・
今の回答から離脱して乗り換えるばあいなら 正答率は2分の1にならないか・・?
<ハズレも入れた残った扉 3分の1 それが2つ> 3分の2
これを言うのであれば 選択しなおすと言おうが言うまいが
そこから確率が上がるわけではない・・
あと出題者が移動を進めた場合罠と感じ誰も動かない
本当に天才を測る問題なのでしょうか・・?
出題者がいらわなかった場合
初めの選択肢において正答率は3分の1
ハズレくじを提示した時点で公言しようがしまいが選択をリセットし変えたことになる
この場合 あたりの確率は2分の1だが 出題者のあけた虚の扉一つを加え
3分の1 その扉が2つあるわけだから 3分の2
ゆえに公言し確率が増えたというのは大誤算だ
おしまい