何年か前の話になりますが、脳内にある「やる気のスイッチを発見」というニュースが流れました。
これは2017年2月2日のことで、これで「意欲障害の治療法探索が可能に」との副題がついて慶應義塾大学医学部からのリリースが出されていました。
なんでも、大脳基底核と呼ばれる脳領域の限られた細胞集団が障害を受けるだけで、意欲が障害されるとのことで、これまで治療法が全く分かっていなかった脳損傷後の意欲障害における治療法を探索することが可能になるとういものです。
なお、現時点において探した限りですが、進展した情報は見つかりませんでした。
良いニュースではありますが…
その後の進展もはっきりしないため、あなたの『やる気スイッチ』をいれることは、残念ながらまだできません。
しかし、やる気を出すヒントはあります。
脳のある一部が障害を受けると、やる気がなくなるということですから、所詮脳の一部のお話です。
つまり、よくやる気が出ないのは、体調不良のせいにすることが多いと思われますが、やる気と体調は直接的にあまり関係がありません
やる気について角度を変えて考えてみる
ここでは少し角度を変えて、発熱して食欲のない人に食べさせることを考えてみます。
普通に考えれば、消化の良いあっさりしたものを少量食べさせることでしょう。
しかし、消化の良いおかゆなどを食べたくない人もいます。
そんな場合、ほんの少しのおかゆを食べさせるだけで済ませるほうが良いのか、好きな食べ物を消化不良にならない程度の量を食べさせるほうが良いのかどちらでしょうか?
具体的に言えば、体調がわるいから、おかゆというよりも、甘いものが好きならケーキやアイスクリームにすれば、食べられるのではないかということです(体の衰弱具合にもよりますが……)。
ネガティブ要素を無くすのではなく逆にする
やる気の出ない原因を除去する方に力をいれないで、とりあえず何かをすることが大切です。
そもそもやる気がでないのに、やる気の出ない原因を除去するなんて……そんな面倒なことができるはずもありません。
そうやって環境を整えようとするから、余計にやる気が出なくなってしまうのです。
先ほどのおかゆの例でいえば、発熱して具合が悪いのに食べたくもないおかゆを食べるのも苦痛で、ほんの少量食べて終わりにしてしまうより、少しでも食べられるケーキやアイスクリームを食べることで、体力を戻すほうが早いと考えられます。
もちろん、ずっと甘いものだけで良いと言っているのではなく、体力を戻すために少しでも食べられるものを食べたほうが良いということです。
つまり、やる気を出すには、たとえ遊び的なことでも好きなことから始めればいいのです。
好きなことからはじめれば、気分がよくなり乗ってきます。
世間の成果を出しやすくする方法は?
するべきことをリストアップして、やるべき大切なことから、順番に行うことで、最大の効果を得るという効果的なやり方があります。
たしかに、そのとおりですが、それはやる気がある人のための方法です。
たとえば、あなたが運動が得意で、勉強が苦手と仮定してください。
明日、テストで数学と社会、保険体育のペーパーテストがあるとした場合、学生としてもっとも効果的と思われるテスト勉強の順番は、数学、社会、保険体育になるでしょう。
もしこの順番で勉強しようとした場合、たぶん最初から手が付かず、時間ばかりが過ぎていってしまい、簡単で得意な保険体育の勉強も、まともにできないでしょう。
どうしたらいいのか?
答えは簡単です。
やる気を出すことと、成果をあげる事を一緒に考えないことです。
この際、効果を度外視して一番やりやすいものからやってみます。
つまり、保健体育のペーパーテストは実際たいして難しくもありませんし、時間もあまりとられないでしょう。
軽くサッとこなして、社会、数学とすすめれば、ホップ、ステップ、ジャンプと調子が上がってくる可能性があります。
最大の効果を得ようと思って何もできずに終わるより、たとえ保健体育だけしか勉強できなかったとしても、なにもできないよりましです。
やる気が出ないのは目標が誤っている
人に目標を発表するのでしたら、ある程度大きな目標は必要ですが、自分だけでいいのですから、小さい絶対にクリアできるものから始めるべきです。
例えば、あなたが登山もしたことが無いのに、明日、富士山の山頂まで行くとします。
普通に考えれば、まずやる気以前に年齢や体力もありますが、普通はなかなかできないでしょう。
しかし、とりあえず車で五合目まで行くのが目標なら、少し頑張ればできるかもしれません。
そして、そこから歩いて六合目まで行ってみて、帰ってもいいとするならば行けるかもしれません。
さらに、六合目で、もし時間と体力があるなら七合目まで行って、そこでテントで休んでもいいとするならば行けるかもしれません。
このように、少しずつやれるなら、最後は山頂まで行くことができる可能性があります。
最初に大目標をたてなければ、できるかもしれないのです。
現在のあなたにあっている目標なのか?
ネットが普及していろいろな情報が手に入りやすくなり、願望達成の方法や、効果的、効率的に物事をすすめる方法など、たやすく手に入るのは良いのですが、自分にあっているのか見極めないといけません。
体力をつける方法をさがしたとしても、病み上がりの状態が対象なのか、高齢者向けか、はたまた運動選手向けなのか、そのあたりをきちんと確認しないといけません。
また、体や年齢のようにわかりやすいものは良いのですが、精神状態などの分かりにくい事柄が絡んでいる場合、逆に余計やる気を削いでしまうことも多々あります。
やる気が出る目標設定は具体的にどうする?
やる気が出ないあなたは病み上がりと同じですから、小さく達成可能な目標からスタートすることです。
それでもスタートできないのなら、身の回りの整理から始めるのも良いことです。
それも難しいならば、 5分や3分、はたまた1分でも良いので、まずできることをやってみましょう。
騙されたと思ってやってみてください。
1分のつもりが、もう何分かやってしまっていると思いますよ……
まとめ
所詮やる気は脳のお話で、体調とかは直接の原因ではないと思われます。
たとえば、風邪で熱があるのにゲームをやりたくて、寝ながらやってしまうとか……
やる気を出す方法は、やる気の出ない原因を除去する方に力をいれないことです。
そもそもやる気がでないのに、そんなゴミ拾いみたいなことはできません。
まずは、 好きな事からはじめ小さな目標を次々クリアしていくことです。
そうすれば、気分がよくなり調子よく乗ってきます。
理屈はわかっていても中々スタートできないのなら、身の回りの整理から始めるのも良いことです。
しかも、1分でも良いので、騙されたと思ってやってみてください。
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