最近は毎週のようにミサイル騒ぎがあります。
そのたびに、日本の排他的経済水域に落下などとニュースになっています。
なんとなく日本の近くに落ちたんだと感じますが、どの程度の距離なのかわかりますか?
今回は、日本の周辺海域において、排他的経済水域、接続水域や領海との違いについて、確認したいと思います。
百聞は一見に如かず
まずは、それぞれの語句の説明の前にこの図をご覧ください。
日本の領海等概念図
この図は、外国との境界が未画定の海域における地理的中間線を含め便宜上図示したものです。
出典:海上保安庁公式サイト
領海
基線から最大12海里(約22.2km)までの範囲で国が設定した水域のことで、主権が及ぶ水域のことです。
1海里とは、正確に1852mになります。
基線とは、干潮の時の最低水面が領海を決める基準となり、通常は海中にある線のことです。
接続水域
領海の外縁にあり、基線から24海里約44.5km)の範囲で沿岸国が設定する水域です。
通関、財政、出入国管理、衛生に関する法令の違反について防止や処罰を目的とした措置をとることができる。
ただし、国家の安全に対する侵害行為への規制は、接続水域制度の対象には含まれていない。
Wikipediaより
排他的経済水域
英語では、Exclusive Economic Zone(EEZ)と呼び、国連海洋法条約に基づいて設定されています。
- 天然資源などの「主権的権利」
- 環境保護・保全、海洋科学調査に関する「管轄権」
これらの権利がおよぶ基線から200海里(370.4km)の範囲内を排他的経済水域と呼びます。
これら以外の船舶や飛行機の運航を行うことを禁止することはできません。
主権的権利
設定水域の海上、海中、海底及び海底下に存在する水産・鉱物資源並びに海水、海流、海風から得られる自然エネルギーに対して、探査、開発、保全及び管理を行う排他的な権利(他国から侵害されない独占的に行使できる権利)を有することが明記されている。
管轄権
人工島・施設の建設、海域の環境保護・保全の観点から環境を破壊する恐れのある行為、海洋の科学的調査の実施に対して沿岸国は排他的な「許認可権」を有しており、沿岸国へ事前の申請を必要としている。
Wikipediaより
領海・排他的経済水域等模式図がわかりやすい
出典:海上保安庁公式サイト
領域
日本の法律が適用されます。
接続水域
通関、財政、出入国管理、衛生に関する法令の違反についてのみ措置をとることができます。
排他的経済水域
- 天然資源などの「主権的権利」
- 環境保護・保全、海洋科学調査に関する「管轄権」
これらの権利を有しますが、他国がパイプラインを設置する行為などを禁止できません。
まとめ
ミサイルが、日本の排他的経済水域に落下などとニュースになっています。
そんな、日本の周辺海域において、排他的経済水域、接続水域や領海との違いを、確認したいと思います。
領海は、基線から最大12海里(約22.2km)までの範囲で国が設定した水域のことで、主権が及ぶ水域のことです。
1海里とは、正確に1852m
基線とは、干潮の時の最低水面、通常は海中にある線
接続水域は、領海の外縁にあり、基線から24海里(約44.5km)の範囲で沿岸国が設定する水域です。
通関、財政、出入国管理、衛生に関する法令の違反について措置をとることができます。
排他的経済水域(EEZ)は天然資源などの「主権的権利」、環境保護・保全、海洋科学調査に関する「管轄権」のおよぶ基線から200海里(370.4km)の範囲内です。
つまり、領海以外は、それぞれの水域において限られた権利を有するということになります。
排他的経済水域へのミサイル落下により、操業中の漁船に被害が出たりすれば、今以上の大問題になるでしょうし、上空を航行中の他国の航空機に被害がでれば、日本だけではなく隣国を含めた国際問題に発展します。
さらなるミサイル発射により、これ以上、問題が大きくならないことを祈るばかりです。
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